ブルートレイン「富士」ラストラン

ブルートレイン「富士」がラストランを終えて、大分駅に到着したという。

関東の大学に在学中は、よく「寝台特急」のお世話になった。

学割料金で切符を買い、夕方に下宿を出発して駅のホームで待つことしばし。時間があるとキヨスクで駅弁買って、ビール買って。到着のベルが鳴り響き、たそがれの中からゆっくりと列車が滑り込んでくる。「あ～あ、やっとウチに帰れる。」

乗り込むとベッドの傍らに小さな読書灯がついていて、スポーツ新聞を広げて読みながらおもむろに缶ビールをあけてリラックス・・・そして発車のベルがなり。ドアのしまる音が聞こえ、「ガクン」というショックとともに巨体がゆっくりと前に進み始める。

かつては「富士」も宮崎駅まで延びていた日本一の長距離路線だったが、経費削減のあおりで大分まで短縮されてしまった。もうずいぶんと昔のことだ。

寝台特急を使った日に台風による土砂崩れによる通行止めが発生して、呉から、新幹線に乗り換えて、北九州の小倉から「にちりん」に乗り換えて宮崎に帰ったことがあった。実に25時間も列車に揺られたが今となっては良い思い出てある。